高齢者の在宅復帰を支える老人保健施設で働こう

介護士だけでなく介護支援専門員も活躍中

老健の通称で知られる老人保健施設は、要介護者の速やかな自宅復帰を目的とした公的介護施設です。
このため入居期間が原則3ヶ月と短く規定されていたり、医師や看護師といった医療職あるいはリハビリ関連の専門職が目立つなど、老健ならではの特徴を有します。

しかし老健も介護施設である以上、介護士による身体介護や生活援助等を行う必要がありますし、そのようなサービスを提供するためには、ケアプランを作成する介護支援専門員の役割も重要です。
実際に法律では常勤1人以上の介護支援専門員の配置が義務付けられており、数多くの老健で、介護支援専門員が活躍しています。
そして老健の介護支援専門員の仕事内容も、他の介護現場のそれと同じく、ケアプランの作成および管理がメインになります。

ただし前述したような老健独自の目的や特徴に伴って、それにふさわしい役割や能力が求められるのも事実です。
特に老健では在宅復帰を目的とした視点によって、作成および管理しなければなりません。
またプラン作成のプロセスでは、医師や看護師そしてリハビリ職など、複数の専門職とのカンファレンスを繰り返した上で、利用者にとって理想的な選択肢を決定していく必要もあります。
もちろんその際には医療やリハビリに関する必要最低限の知識は必要ですし、短期間の入居に合わせてスピーディーに作成する能力も不可欠です。

さらに計画が実施された後もモニタリングを続け、必要があれば計画を変更したり、一層最適な老健へ紹介および移送する、あるいは在宅復帰後も居宅介護支援事業所や老人ホームと連携するなど、常にサービス状況を監視および評価して、利用者をフォローアップしなければなりません。